夏はビアガーデン!-京の夏の風物詩
日が沈む頃、空が薄い茜色になり
紺と空色と茜色のグラデーションが切なくて
その一瞬を心に留めておきたくなる。
一仕事を終えて、さて、呑み屋には少し早いな、
河原町四条界隈に賑わいは戻ってるだろうか、
ここはお仕事意識でと口実を設け、
コロナ規制が緩んで増えてきた人通りにまぎれこむ。
祇園祭のお囃子を耳にしながら四条通りを東山に向け歩むと、
やがて心が少しはずんできて、
とはいえ、河原町、木屋町の若者の活気になじめず、
先斗町はぴんとこないな、
と四条大橋まで足を延ばす。
昼間の熱風が、少し涼しい風に変わり
鴨川の川の流れが涼を誘う。
流れの先の北山に向かって開ける空には
黄昏時の情景が残り、堤防に並び座るカップルたちを
包み込んでいる。
胸に感じるざわつきを封じて、南に目を転じると
レトロな建物が浮かび上がる。
東華菜館。
1926年建築の京都の有名レトロビルの一つ。
四条大橋の西詰にあり、鴨川の土手に床を出して
ビアガーデンを開いている。
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